お仏壇を買う店選びの時に、仏壇公正取引協議会に参加しているかどうかは気にすべきなのか

  • 2017.01.11
  • 2018.09.13

仏壇

よく、お仏壇を買おうと悩んでいる方から聞かれる事の1つがこれです。
お仏壇を買う時に、この協議会に協賛しているショップの方がやはり安心ですか?と聞かれる事があります。

個人的な意見を申し上げるなら、あまり関係無い。と言いたいところですが、もちろん、この協賛にはそれぞれのメリットがあるため成り立っているわけで、今回はこのテーマについてまとめてみました。

協議会自体は、しっかりとした成り立ちです

この協議会自体がどうという事はありません。
この協議会を立ち上げるために、色々と長年試行錯誤をしてきたであろう事は重々察することができます。

昔は、本当にお仏壇業界は言葉を悪く言えば、詐欺的な業者が多いと言っても良いほどに、ぼったくり価格や騙し営業などが頻発していたと言われています。(実際に自分がその時代には業界にいないので伝え聞いた話によればです)

特に、唐木仏壇や金仏壇など、材質に嘘を言ったり、嘘の表記をしていたという事もあり昔は詐欺的な業者も多かったと言われています。

もちろん、今ではそういった業者は淘汰され数少なくなってはきています。
そういった背景があったからこそ、業界でもしっかりと統一されたルールを作ってしっかりとやっていこうという流れで出来た会になります。

メリットとデメリットをしっかり把握しておく事が大事

参加している事のメリット、そしてデメリットというと少し変ですが、こういった会に参加している、していないというので何が違うのかというのをしっかり見ておく必要があります。

そもそも協議会への参加はお金を払って入会するもの

一般人からすると、協議会が認定したお店というイメージがあるかもしれませんが、これは逆なんです。
入りたいお仏壇店が、僕、私たちのお店も協議会に入れてください!とお願いをして、お金を払って認定をもらっているという点が注意点です。

協議会のHPにもしっかりと入会金と年会費がいくらかという金額が書かれています。

仏壇本体の年間売上入会金年会費
3億円以上100,000円50,000円
3億円以上3億円未満60,000円30,000円
5,000万~1億円未満40,000円20,000円
2,500万~5,000万円未満20,000円10,000円
~2,500万円未満10,000円5,000円

参考:http://www.butudan-kousei.com/seller/entry.html

このように、協議会に入りたいとお金を払ったところでよほど悪質じゃないところは入会できてしまうのが実情です。

実際、仏壇業界の売上が下がっているのに、さらに金を搾取したいがために作られた協議会に金なんて払いたくない!と参加していないところも結構あったりします。

実際に加盟すると、下記のような証明がもらえます。

参考:http://www.butudan-kousei.com/profile/mark.html

全店舗を常にきちんと精査しているわけではない

そもそも協議会に入った後、不正な事をしている、していないという事を常時取り締まったり監視などは不可能です。

ですから、協議会に参加している仏壇店だから絶対に安心だ!という妄信的な信用するのも非常に危ないとも言えます。

もっと言えば、お仏壇は造っているところなんて数が知れています。
多くの販売店がいわゆるそういったメーカーなど作っているところ、さらには問屋といったと一次卸の会社から流通してもらっているところがほとんどです。

では、作っているところは協議会に参加していない、こうやって作ってます!と教えてもらって、販売しているお店がその通りに信じて実は嘘を付かれていたなんて場合は、協議会に入っていても表示が正しいとは限らないという事にもなってしまいます。

もちろんそうなってきたら、もう何を信頼できるのかという話にはなりますが、言いたいのは協議会に参加してるから「絶対安心」といった盲信は辞めましょうという事です。

今は協議会に参加・不参加に限らず守るところも多い

危険性のある事を少し大げさに書いてみましたが、実際には今ではこの「仏壇公正取引協議会」という地位やポジションも一定のところを持っているので、参加・不参加に限らずルールは守っているところが多いです。

そのため、協議会に参加か不参加という事にこだわる必要は全くありません。
大事なのは、参加しているか、不参加なのかという事ではなく、品質表示をしっかりとしているかという点です。

参加しているから品質表示は絶対大丈夫だというわけでもないですし、不参加だからズルしているというわけではなく、今では多くの店舗が品質表示をしっかり守っている事が多いです。

その品質の相場観や平均の価格帯などがわからないから、実際には言葉巧みに高い価格で買ってしまっている人が多いというのもまだまだ現実問題としてありますが…

協議会は業界の大手が中心となったのが問題点

協議会は国の省庁も協力して作り上げたものになっています。
ですが、役員や組織図を見てみればわかるのですが、見事なまでに業界の古参や大手の人達が中心となっています。

あまり新しく業界に進出してきた方たちは参画されていないのが実情かなと感じています。

ですので、かなり極端ではありますが、言葉を悪く言ってしまうと、古参で大手だから横の繋がりで色々と自分達の好きな方向性に持って行きやすく作られたという事も挙げられます。

その最たる例が「国産」という部分になるかと思います。
書けば長くなるので、これはまた別の機会に書きますが、国産のルールを勝手に協議会がこうしますと決めたのはやはり得策ではなかったなと今でも思います。

多分日本人の多くの人が考える「国産」「日本製」というのと、仏壇公正取引協議会が定めた「国産」「日本製」はかなり乖離していると思われます。

品質表示は多くのお店が守っていますが、国産表記に関しては、個人的にはそもそも協議会の定めたルールがおかしいと思っているため、多少注意が必要と言ってもいいと感じています。

とはいえ一定の安心感の指標として良いとは言えそう

参加しているから絶対安全だという事の指標にはなりませんが、自らお金を協議会に支払って参加しているという事は、自分でルールを守りますと宣言しているという事でもあります。

そのため、妄信的にこの店なら100%安心安全だと思うのは危険ですが、ある程度信頼を置けるという指標にはなるのかなと思います。

色々調べて見た限りではありますが、古くからあるお仏壇店などの老舗や大手などは参加しているところが多い傾向にあります。

一方、比較的新しくできたであろう仏壇店や、ネット販売に力を入れている仏壇店などは参加を見送っているという流れが強いのではないかと思います。

実際、ネットショップで販売しているお店などは登録している方が少ないくらいです。
かといって、調べてみましたが多くのお店では、きちんと品質表示に関しては、仏壇公正取引協議会に定められた表記をしているところも多くあります。

ですのでお仏壇を買う時に、仏壇公正取引協議会に参加しているかしていないかで決めるのは全く得策ではなく、その定めているルールなどに準じているかで決めて行くのが今では一番良い方法と言えそうです。

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  • 公開日:2017.01.11
  • 更新日:2018.09.13

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