プラスチックや陶器製に真鍮製、木製にアルミ製など
仏具で使われる素材や材質のメリット・デメリット

  • 2017.04.18
  • 2020.04.06

仏具

仏具に関しては一言で表す事が難しいほどに種類がたくさんあります。
代表的な具足関連の仏具だけでも、十数種類にもわかれ、そこに細かな仏具を入れていくと数は膨大になります。

ただでさえ数の多い仏具ですが、さらに頭を悩ませるのが、材質と価格についてです。
全く知識がない中では、どの素材が良くて、どの素材が格安素材なのかなどはわかりませんので、相場観がわからないまま購入してしまう可能性があります。

仏壇の材質については語られる事が多いのですが、仏具の素材や材質などについて語られる事は多くはありません。

今回は、そんな仏具の材質や素材についての基本的なところを解説しておきたいと思います。

仏具の材質の多くはPC製・陶器製・アルミ製・真鍮製・木製

一般的に仏具の材質は下記の4つからなります。

  • PC製(プラスチック製)
  • 陶器製
  • アルミ製
  • 真鍮製
  • 木製

名前のイメージからも想像が付きやすいですが、一般的にはPC・プラスチック製や陶器製は非常に安価で質も低くなり、アルミや真鍮製・木製が高価で高品質になる傾向にあります。

もちろんデザインなどによっては例外はありますが、多くは上記の材質と品質になってくると言えます。

PC製・プラスチック製の仏具

プラスチック製のため、なにより安価です。
仏具は高額なイメージをしているかもしれませんが、仏具単体で数百円といった仏具もPC製の場合はたくさんあります。

ただし、プラスチックのため高級感などはなく、非常に悪く言えばチープな作りです。
とにかく価格は抑えたいという方向けの材質と言えます。

PC製の仏具としては、仏飯器、茶湯器、線香差し、香合、仏膳椀、高月、見台などに見られます。

陶器製の仏具

陶器の仏具はピンキリです。
陶器製で非常に安価なものでPC製と同価格帯のものもあれば、非常にデザインなどに凝った少し高価格な仏具も存在します。

とはいえ陶器製になりますので、非常に軽く、後に出てくる真鍮製などと比べれば価格は安くなります。

陶器のため、焼き物的なデザインや質感になる仏具が多く、そのあたりは好みによってわかれるのではないでしょうか。
実際に有田焼や信楽焼、九谷焼など○○焼などの仏具シリーズもたくさんあります。

価格はなるべく抑え、それでも最低限の見た目や見栄えは欲しいという方に向いている材質と言えます。

陶器製の仏具としては、花立、花瓶、火立、香炉、仏飯器、茶湯器、線香差し、マッチ消などに見られます。

アルミ製の仏具

私たちの生活にも馴染み深いアルミですが、実は仏具にも使われています。

アルミのため耐久性に優れており、また質感も良くデザイン制の高い仏具によく使われています。
実際、アルミ製の仏具の多くはモダン仏具として使われる事が多いです。

アルミ製の仏具としては、花立、火立、香炉、仏飯器、茶湯器、線香差し、マッチ消し、灯籠、瓔珞、常花、高月、供物台などに見られます。

真鍮製の仏具

仏具というとこの真鍮製をイメージしている人も多いほど、主流の仏具と言えます。
昔ながらの唐木仏壇や浄土真宗向けの金仏壇に、やや本格的に祀る仏具の多くは、真鍮製の仏具を祀っている事が多いです。

非常に重厚感があり、見た目的にもこれぞ仏具といった出で立ちをしている事が多いです。

ただし、真鍮製のため黒ずみの汚れなどが発生する場合がありますので、しっかりと掃除をしたりと手入れする必要があります。

真鍮製の仏具としては、基本的な花立や火立、香炉、茶湯器、仏飯器はもちろん、瓔珞、灯籠、常花、マッチ消しなどあらゆる仏具で真鍮製は用意されているはずです。

木製の仏具

お仏壇と言えばやはり「木」が大事になります。
そういった唐木や銘木などを使って作られた、木製の仏具も人気のある材質の1つです。

木の仏壇に木の仏具を合わせる方があまり多くないためそこまで仏具として多数用意されているわけではありませんが、木製ならではの温かみなどの良さがあります。

また、火立を木製だとロウソクで火がうつって燃えたりしないかと不安になる方もいるかもしれませんが、木製の土台にロウソクを立てる部分や蝋を受ける皿を別で設けているので問題ありません。

ただし注意点としては木製の仏具といえど種類が多すぎてピンキリという点です。
ただの木なのか、しっかりとした唐木や銘木などの木からなる仏具なのかで価値も価格も大きく異なってきます。

木製の仏具も非常に幅が広くなるため、木製といった記載ではすぐに飛びつかず、何の木や木犀なのかといったところまで確認する方が良いと言えます。

木製の仏具としては、基本的な具足の花立、火立、香炉、茶湯器、仏飯器などに、仏器膳、高月、供物台などがあります。

どの仏具の材質にもそれぞれメリットとデメリットがある

間違えて欲しくないのは、どの材質が良くてどの材質が悪いといった事はないという点です。

それぞれの材質にはメリットとデメリットがあり、それぞれが他の材質にないメリットやデメリットでそれぞれ相反する形になります。

プラスチック製や陶器製は安価で作る事ができるため、非常に安く購入出来るメリットがありますが、真鍮製などのような高級感や重厚感を出す事はまず不可能です。
その逆も同じで真鍮製の仏具をPC製や陶器製の価格に近い値段で販売する事はまず不可能です。

もちろんどんな素材の仏具を置くのが良いかという決まりはありません。
仏具店などでは高額な仏具を売りたいという理由で、もしかしたら安い仏具なら御先祖が浮かばれないといったうたい文句を言うところもあるかもしれません。

ですが、真鍮製でないとダメ、アルミ製でないとダメなんて決まりは一切ありません。
自分達のお仏壇に置く仏具ですから、予算や家族間でしっかりと話合って決めて行くようにしましょう。

これら以外にも色々な材質の仏具はたくさんあり増えている

仏具に関する基本的な材質や素材を解説してきましたが、当然これだけではありません。

最近ではモダン仏壇が主流という事もあり、モダン仏壇に合わせやすい仏具が多数登場しています。
そのため、中にはクリスタルやガラス製の仏具も人気が高いです。

さらにはそれらを組み合わせた、唐木×ガラス製の仏具といったものも登場してきています。
実際にモダン仏具は見ただけでは仏具なのかとわからないようなデザイン性の高いものもたくさんあり、登場しています。

また、当然ですがここには記載がされないような紙を使った過去帳、布や刺繍をした打敷、さらには座布団や数珠といった仏具もあります。

とはいえ非常に種類が豊富な仏具ですが多くは今回記載した材質におさまる事が多く、記載した材質を組み合わせたり、それを主材として作られる事がまだ圧倒的多数です。

しっかりそれぞれの材質のメリットとデメリットを知っておき、自分達にとって最適な仏具選びができるようにしていきましょう。

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  • 公開日:2017.04.18
  • 更新日:2020.04.06

カテゴリ:仏具

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