名入れ後に夫婦連名などにする事は可能?
位牌の購入後の持ち込みなどによる名入れについて

  • 2020.06.02

位牌

位牌を用意する場合、選び方はそれぞれです。
葬儀社のプランやパッケージで選ぶ方もいれば、お寺から購入される方、通販や仏具店で自分で選ぶケースが主に多いのではないでしょうか。

菩提寺とお付き合いのある家族の中には、お寺から位牌を購入する家も少なからず存在していますが、この際に問題となるのが「戒名をお寺で位牌に彫れない」ことです。

卒塔婆の印刷などはお寺で行っている場合があるものの、位牌に戒名等を彫る機械や職人の確保は、そもそもお寺の本業ではなく、対応してくれる人を見つけるのは難しくなりつつあります。

そのため、多くは仏壇屋や仏具店、通販のお店に依頼して位牌に戒名等を彫ってもらう必要があります。
しかしながら、この場合、注意点が1つだけあり、買った位牌でないと対応しないといったお店も多々あります。

これは販売している仏具店などでは、位牌の名入れは利益を取らず、位牌の販売で利益を確保しているといった店の場合は特に顕著になりますので注意しておきましょう。

夫婦で同じ位牌に戒名を彫ってもらおうと考えた時、連名にするイメージでとらえている人は多いはずです。
しかしながら、同じタイミングで亡くなるというのは実際にあまりなく、どちらかの名を入れた後に、追加で入れるというのが一般的です。

この場合、過去に名前を彫った位牌を持ち込んで、業者に依頼する形を取らなければなりません。
そこで今回は、諸々の事情で位牌を持ち込み名入れする場合の可否・実際に行う場合の注意点などについてご紹介します。

自分の家の立場に当てはめて、名入れの流れ・位牌の購入先を考えるきっかけになれば幸いです。

そもそも、位牌持ち込みで名入れはできるのか

まずは、位牌と名入れを別々に頼む、つまりは持ち込みで名入れを業者にお願いできるのか、実際のところをまとめました。
結論から言うと、OKを出す業者もいれば、購入・名入れをセットで考える業者もいて、業界共通のルールがあるわけではありません。

簡単に言えば、お店に利があれば受けるし、利が無ければ受けないというのが実情です。

お寺から購入しても、お寺で彫ることはできない

冒頭でもお伝えしましたが、お寺から位牌をもらう場合、お寺の側で位牌に文字を「彫る」ことはできません。
にもかかわらず、位牌はお寺が用意するものと考えられているのは、白木位牌の存在がイメージにあるからだと推察されます。

白木位牌は、葬儀から四十九日の間までに必要となる位牌で、位牌に直接「戒名・没年月日・俗名・年齢」などを書きます。
葬儀の祭壇に祀られ、四十九日が終わると、戒名が彫られた本位牌へと移行します。

この白木位牌は、お寺の住職に戒名を筆書きしてもらうのが一般的です。
そのため、過去に一度も位牌を作った経験のない人は、そのまま住職が人を介して本位牌を用意してくれるものと考えがちです。

しかし、本位牌を彫るためには、機械や職人の技術が必要です。
住職が檀家一人ひとりのために文字を彫りつけるのは、冷静に考えると難しいものがあるでしょう。

お寺から位牌をいただいた場合、よほどの事がない限りはお寺で彫ってくれる事はなく、戒名の彫刻は業者に依頼するものと覚えておきましょう。

持ち込み・郵送で業者に依頼すること自体は可能

新しく用意した位牌への名入れを希望する場合、位牌を持ち込み・郵送で業者に依頼すること自体は可能です。
文字を彫る場合、現代では機械彫りが多数派のため、その点も配慮して業者を選ぶ必要があります。

仮に、手彫りを依頼する場合、職人の数が相対的に減少傾向にあることから、見積もりが高くなってしまう可能性もあります。
それを踏まえた上で、どの業者に依頼するか・彫り方はどうするかを考えましょう。

持ち込み品をNGとするケースも

位牌持ち込みOKという業者がいる一方で、持ち込み品への彫刻はNGとしているところも少なくありません。
具体的には、名入れは自社製品に限るというケース・比較的新しい品だけを対象とするケースなどが挙げられます。

自社製品に限るケースでは、位牌購入とセット価格で名入れを提供しているお店が多く、位牌だけを購入して名入れする場合を想定していない業者が目立ちます。

また、位牌持ち込み自体はOKであっても、その位牌の状態によっては彫刻を断られることもあるようです。

購入してから間もない位牌でも、もともと古くからある在庫品を安く譲ってもらった場合、保管されていた環境・年月に応じて劣化が進んでいます。
もちろん、多くの場合は彫刻に差し支えないはずですが、中には塗膜や金箔の剥がれ・修理を必要とする部位が見つかるかもしれません。

もっと言うと、持ち込みの位牌の場合、万が一名入れなどでミスや失敗が起きたとき、その同じ型の位牌を用意することができない恐れがあるためです。
お店で買われた位牌であれば、同じ位牌を用意すれば良いですが、持ち込みの場合で、取扱い外の位牌の場合は様々な面で問題が起きてしまいます。

そういった事を総合的に考えて、お店は持ち込みの位牌の名入れには消極的なところが多いのが実情です。
菩提寺から位牌のみを譲り受ける・購入する場合、状態をよく見てから決断した方が賢明です。

夫婦連名位牌の基本的な考え方

夫婦連名で位牌に文字を彫る場合、夫婦同時に亡くなるケースは稀なため、片方だけを先に彫ることを想定して位牌を選んだ方がスムーズです。
以下に、夫婦連名位牌を用意する場合に知っておきたい、基本的な考え方についてご紹介します。

名入れ後に位牌の持ち込みは可能

夫婦連名の名入れを想定している場合、先に夫・妻のいずれかが名入れを終えた位牌につき、後で業者に持ち込んで戒名を彫ってもらえます。
平均寿命を考えると、男性の方が先に亡くなるケースが多いことを、業者も理解しているからです。

ただし、位牌を選ぶ段階では、文字を多く彫れる大きさの位牌を選ばなければなりません。
単純計算で2倍の情報量が刻まれることを想定し、概ね札板が12cm~15.5cm・幅5cm以上ほどの大きさを探すとよいでしょう。

太さの面でも、札板が細くなってしまうと、耐久性の面で不安が残ります。
できるだけ、夫婦位牌仕様か、それに準じた仕様になる位牌を選びましょう。

手順や送料について理解しておく

位牌を持ち込み・あるいは業者に郵送して名入れをお願いする際、夫・妻のいずれかが亡くなった段階であれば、そのまま業者に送付します。
この時点では、まだ魂入れの儀式は行っていないため、あまり深く考えず業者に依頼できるでしょう。

しかし、すでに魂入れを行っている位牌を業者に持ち込む・郵送する場合は、手続きが二度生じます。
お寺に魂抜きをしてもらい、空の状態になった位牌を持ち込み・郵送し、位牌に文字を彫ってもらわなければなりません。

単独で位牌を作ってもらう場合と違い、魂抜きの手順がプラスされるため、その分の予算を見積もっておく必要があります。
さらに言うと、お店に位牌を送る送料、名入れ代、お店から送られてくる送料と、通常で位牌を買うよりも多くの料金がかかります。

また、大事にしてきた位牌を人の手に一度預けるため、そこに抵抗を感じる人も少なくないようです。

夫婦連名位牌を用意する場合、これらの点をあらかじめ理解した上で、二つに分けるか一つにまとめるかを判断しておいた方が確実です。
なお、郵送する際に別途料金がかかる場合もありますから、依頼する前に確認しておきましょう。

夫婦連名位牌を抵抗なく用意するための方法とは

あらかじめ夫婦連名位牌を用意すると分かっているなら、精神的に抵抗のない方法で位牌を用意するのも一手です。
例えば、片方が亡くなった際は、普通の位牌を用意して、後々もう一方が亡くなったら夫婦連名位牌を用意する、というものです。

夫婦連名位牌を先に用意してしまうと、魂抜きの手間が加わりますし、何となく自分の死を連想して不安を感じるという人も少なくありません。
その点、先に亡くなった人の位牌と取り換えるような形で考えておけば、気持ちを引っ張られるリスクは少なくなります。

もしくは、事前に夫婦の戒名を決めておき、生前位牌として用意する方法もあります。

あまり夫婦で生前のうちに戒名をもらうケースは多くありませんが、逆修牌自体は高い功徳をもたらす行為として知られ、悪いことではありません。
予算にゆとりがあるようなら、生前位牌を用意するのもよいでしょう。

持ち込み・後日名入れをする場合の注意点

位牌を業者に持ち込む・後日名入れする場合は、一般的な手順と異なることを理解しておく必要があります。
以下に、業者にお願いする際に注意したい点をいくつかご紹介します。

見積もりや出来上がりについて確認しよう

名入れを依頼する業者から位牌を購入していない場合、業者はその位牌に関する情報を知りません。
位牌の質や大きさによっては、今までと同じやり方では彫れないため、職人に依頼をかける場合があります。

そうなると、見積もりの金額や出来上がりについて、別途確認が必要になります。
位牌によっては、名入れを受け付けてもらえない可能性もありますし、職人に依頼した分だけ見積もり額が高額になってしまうおそれもあるでしょう。

業者にとってはイレギュラー対応であることを自覚し、予算を見繕っておくのが確実です。

レイアウト・余白を考えておく

夫婦位牌を依頼する場合、一人用の位牌とレイアウトが違ってきます。
一般的には、表面は右側に男性・左側に女性の戒名を配置し、裏面に男女の俗名を同様に配置する「交差型」が用いられます。

しかし、過去の位牌(ご先祖様など)を確認した際、裏面が逆になっている、つまり表裏の配置が表裏一体となっている「真裏型」の位牌がある場合は、そちらに合わせておくのが賢明です。
仮に、気にせず配置を考えたとしても間違いではありませんが、気になる人は合わせておいた方がよいでしょう。

また、夫婦が二人同時に亡くなった場合を除き、夫婦位牌は「片方のスペースが開いた形」で戒名を彫ります。
文字の大きさ・バランスは業者によって異なるため、必然的に同じ業者に依頼することが想定されます。

依頼する際に、後で名入れをする場合、いくらになるのか事前に確認しておきましょう。
片方の名入れ時点で予約するのは難しいかもしれませんが、金額を知っておくと後々の手続きがスムーズになるはずです。

状態によっては修理を必要とするケースも

お寺などから名入れされていない位牌を受け取った際、その段階では気付かなかったものの、業者に持って行くと状態を指摘されることがあります。
古いものなど、すでにどこかが破損しているような場合は、先に修理が必要なケースもあり、気を付けたいところです。

また、夫婦連名の場合、名入れした段階では新品でも、片方が長生きすれば位牌の状態は経年劣化します。
歳の差がある夫婦・片方が健康な夫婦の場合、それを踏まえて位牌選びを考えておきましょう。

おわりに

位牌の持ち込みによる名入れ・夫婦連名位牌を希望する場合、突発的に持ち込みを考えるのではなく、あらかじめ文字を入れる際のことを考えて位牌を選ぶとスムーズです。

また、一度位牌に戒名を彫った後で新しく文字を彫る場合、魂抜き・魂入れの流れが追加されることに注意が必要です。

「いつまでも二人一緒にいたい」と考える仲睦まじい夫婦なら、夫婦連名を考えるのは自然なことです。
万一に備え、自分たちや家族が面倒にならないような方法を考えておき、安心して最期を迎えられるように準備を進めましょう。

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  • 公開日:2020.06.02

カテゴリ:位牌

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