今や不況・デフレの時代で仏壇仏具も値段が下がった?
5万円で仏壇仏具を揃えても良いのか、罰当たりじゃない?

  • 2019.04.02
  • 2020.04.06

仏壇 仏具

デフレの時代と言われてかなりの年月が経ちました。
不況とも言われ続けて、税金などのお金も年々あがっていき、一般家庭においての可処分所得は下がる一方でもあります。

一方、お仏壇や仏具をそろえようと思うと、昔ほどまではいかなくとも一式そろえるとやはりそれなりな価格がしてしまう事もざらです。

どこまで本格的に揃えるかによって変わってはきますが、高ければ軽く三桁万円を超えてしまうこともあります。
一方で、非常に安価でお手頃な価格のお仏壇や仏具も登場してきています。

自分のモノや食事などであれば、安いものを買えたらラッキーと思う方も多いはずです。
しかし、仏教など宗教面や供養というかたちがからんでしまうため、仏壇仏具が安いとつい色々な考えがよぎります。

今回は、そんな仏壇仏具を数万円で揃えるという点についてまとめてみました。

大原則として供養の心は価格ではない

これこそ大原則中の大原則でもあります。
お金を大量に投じて供養すれば、良いというわけではありません。

命あるものいずれはという言葉通り、私たち自身いずれは世を去ります。
その時に子孫や家族などに供養を行ってもらえたとした場合、下記のどちらが良いかというのは考えてみればすぐにわかります。

  • お金をかけた供養はしたけど誰も思い出さずお参りもない
  • お金はかけられないけれど毎日お参りや思い出したりしてくれる

果たして自分が供養される側にまわり、自分の子孫や家族が仏壇仏具などを買う側にまわったときどう思うでしょうか。

どれだけお金をかけて煌びやかに華やかに道具を取り揃えていても、そこに心がともなわなければ意味がありません。
一方、お金はかけられないけれど、毎日の御供えをしてくれ、家族で時には集まり思い出話をしてくれたりという方がはるかに嬉しいはずです。

高いお仏壇を買う事こそ、供養であるという考えをする方もいますが、大事なのはやはりまずは心になります。

一種のビジネスである以上、本音と建て前を理解する

仏壇仏具の業界もれっきとした商談の場になります。
どこで買うにしろ、仏壇や仏具を買う際には、金銭を支払って購入し、その対価として仏壇や仏具を得る事になります。

一方、仏壇屋もメーカーや製造元などから仏壇を仕入れて、それに利益を乗せて得ることで、企業として社員を雇って会社として軌道に乗らせる責務があります。

そうなると、やはりビジネスであり商談の場となりますので、買う側は同じモノでも安く買いたいと思いますし、売る側は同じモノでも高く売りたい。と考えてしまいます。

ややこしくするのが、宗教観などが入り組むこと

少し悪質な仏壇屋などに行くと、安いものを見ていると、バチがあたりますよ。といった事を言われる事があります。

仏壇は仏教がもとでもあり、そこから様々な宗派に派生して今の私たちの生活に根付いています。
宗派によっての違いはありますが、供養という観点からは違いはなく、これがビジネスに絡むと非常にややこしくなります。

  • ご先祖様もお喜びです
  • ご先祖様に顔向けができなくなります
  • 安物だとそれなりの供養しかできません
  • バチがあたっても知りませんよ

実際この手の謳い文句は、悪徳系の仏壇屋やノルマが厳しい店員などが、高額な仏壇仏具に乗り換えさせるためにいう謳い文句の1つでもあります。

もちろん本音で言っているとは思いませんが、利益を出していかなければいかない以上は、店員や会社も多少のことは営業トークとして考えて居る節もあります。

ここで難しいのが仏壇や仏具、供養、仏教のことを買う側がほとんどわからない状態の方が多いという点です。
そうなると、やはり安すぎるのは御先祖に失礼よね…と考えてしまったり、営業トークそのままに当初の予算からはるかに超えたものを買うというシーンはよくあります。

もちろん営業トークでも納得して買うのであれば問題ありません。
ですが、安い買い物ではありませんし、色々な思考が入り込む買い物でもあります。

本音と建て前が存在するという事をしっかり理解した上で、選び相談するように心がけましょう。

実際今は低価格路線にうつりつつあります

とはいえ、実際業界的には残念ながら右肩下がりの斜陽産業とも言われています。
葬儀業界は老人社会という事もあって、これから葬儀が多くなると言われていますが、仏壇仏具業界は若い人にアプローチできなかったため、葬儀後に仏壇仏具を買うという流れにならないと言われています。

また、昔であれば一生の買い物として仏壇が選ばれる時代でしたが、今はそんな時代ではありません。
高額なお仏壇もありますが、主な仏壇の価格帯もかなり下がってきているのが事実です。

仏壇業界のブラックボックスが暴かれつつある

よく、冠婚葬祭はぼったくり。なんて言葉があります。
葬儀や結婚式も、普段であればお小遣いで買えそうなものも、その場になればゼロが1つや2つ付いてしまうためこう言われています。

実際、お仏壇もはるか昔はぼったくりがたくさんいました。
仕入れの値段に、ゼロを1つ付けて売るなんてことが横行していたとも言われています。

しかしながら、時代は流れ今やIT全盛期です。
情報がモノを言う時代になり、ブラックボックスと言われていたものが表面化するようになりました。

どの業界でもそうですが、原価という言葉が当たり前のように知られるようになりました。
この業界でも、戒名とはなんなのか、いくらなのか、平均は、仏壇の製造や仕入れはいくらくらいなのか、原価はどうなのかといった事が知られるようになりました。

前提の知識として知らなくても、Googleなどで調べれば色々な情報が得られるようになり、オープン社会になった故、悪徳が減りまともな販売会社が残ってきています。

そういった背景と時代の流れや不況やデフレで値下げなどが一般化してきたという事もあって、今ではお仏壇を10万円というのも割と”普通”ですし、5万円、1万円というのも一種の主力商品となってきています。

安い仏壇というのも予算や置く場所などが限られる場合には、選択肢に入れてなんら問題はないのです。

格安の仏壇仏具を買いたい場合はどうすれば良いか

しかしながら、いざやはりお仏壇を買おう、選ぼうと思うと二の足を踏みやすいものです。
店舗に行こうと思っても知らないし営業されないかな?といった事を考えてしまう方も多いかと思います。

ここでは、安く揃えたいと考える方向けのおすすめの買い方をお教えします。

店舗よりは通販。店舗の場合は、格安すぎるのは置かないところも多い

実店舗などの場合、どうしても固定費がかかります。
店舗の場所としての家賃、常時いるスタッフの固定費、そこの電気や諸々の光熱費。

なにもしなくても、毎月それだけの費用が必要になります。
一方、通販などネットショップは、そういった費用は基本的にほとんど必要ありません。

店舗の場合、そういった事もあり、格安系を置き、来店してくれたお客様がそればかり購入されると赤字になってしまうという恐れがあるのです。

また、店舗の場合はどうしても買ってもらえる商圏が限られます。
東京の店舗に大阪の人はまず来店しませんし、大阪の店舗に福岡の人は来店する事はまずありえません。

そうなるとアプローチできる人数に上限があるため、安すぎる商品を取り扱ってしまうと、それを購入されてしまうのを避けたいといった考えで、安すぎるのを控える傾向は少なからずあります。

店舗で見たい場合は、土地柄なども見ていくと良い

それでもやはり実物が見たいなという場合は、その店舗などの土地柄を見ておきましょう。
同じ会社の店舗などでも、当然店舗によって置かれている仏壇のラインナップは異なります。

同じ会社であってもあっちの店舗にはこの仏壇はあるのに、こっちの店舗にはないという事は多々あります。

そうなると、やはり店舗は近くの人が来店する事になりますので、その場の土地柄、言葉を悪く言うと富裕層かそうでないかを調べていくと良いと言えます。

当然、富裕層地域にある仏壇店であれば、住んでいる人も割と高所得な方が多いと想定されます。
そうなると、置かれているお仏壇なども、割と質にこだわったお仏壇が置かれている可能性が高いと言えます。

一方、地域が富裕層地域でない場合などは、価格を中心のラインナップになることもあります。

それぞれネットで店舗情報を確認したり、電話して色々と聞ければ良いのですが、店舗毎にどういうラインナップがされているかというのはあまり教えてくれませんので、そういった情報を元に探してみましょう。

小型なら安く揃えたいなら、数万円で一通りは揃えられる

これはネット限定になりやすい話にはなりますが、小型の上置き仏壇であれば、数万円もあれば仏壇仏具で、各宗派で最低限必要とされるものはひととおり揃える事ができます。

  • お仏壇(1万円~2万円)
  • 御本尊(掛け軸であれば2,000円、仏像なら1.5万円ほど)
  • 基本仏具セット(陶器製などであれば数千円~)
  • 位牌(必要なら戒名など名入れいれても5千円~)
  • その他(線香や蝋燭、お花などいれても数千円~)

もちろん、安いだけあってデザインや質などはシンプルで必要最低限という形にはなるのは否めません。
ですが、お仏壇、御本尊、位牌、仏具セット、その他細々とした仏具を入れても、5万円もあればお釣りがきます。

実際そんなのあるのか?と思うかもしれませんが、例えば、当サイトが提携(画像利用の許諾を得ている)サイトでもある「ひだまり仏壇」さんを見てみると、下記のような商品が存在しています。

で一通り揃える事が可能です。
19,800円+4,810円+11,800円+8,110円の合計「44,520円」で揃える事が可能です。

もっと安くしようと思えば、もっと色々な店舗で別商品をそれぞれ探せば安く探せて、3万円以内で揃える事もおそらく可能かとは思います。

今回のサンプルであっても、5万円以内で収まりますし、見てわかるようにデザインや質も全く悪くありません。
店舗や別の店であれば、倍以上の値段がしていてもおかしくないレベルのものになります。
(実際、葬儀屋紹介などでは、同じモノでも倍以上しているのもたくさん見かけます)

まとめ

お仏壇の業界も昔と今でははるかに変わってきています。
昔では当たり前だったことが、今の時代では当たり前どころか時代遅れにすらなりかねなくなってきています。

非常に良い質を求める場合は、やはり価格がそれなりにあがるのは間違いありませんが、技術などの発展もあってか、今ではそこそこ良い質を安く揃える事ができるようになりました。

人にはそれぞれ事情などがあります。
予算を潤沢に用意できる人もいれば、非常に限られた予算で考えなければならない人もいます。
置く場所が大きいスペースが取れる人もいれば、限られたスペースにしか置けないという方もいます。

お仏壇業界としては、利益を生まなければならない以上は、当然なるべく高い仏壇仏具を買って欲しいというのは根底としてあるはずです。

しかしながら、その営業トークや謳い文句などに惑わされすぎず、自分の状況の中で予算や場所など、色々なことを色々な角度から考え、安いセットで買うと選ぶのも1つの立派な選択肢です。

大切なのは最初にも書いたように、高いお仏壇を買うという事ではありません。
買う事がゴールではありませんし、大切なのは心になりますから、間違えないように、そして後悔しないように仏壇仏具選びをしていきましょう。

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  • 公開日:2019.04.02
  • 更新日:2020.04.06

カテゴリ:仏壇, 仏具

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