海外の木材使って一部を海外で作っても国産?
日本製や国産のお仏壇の定義はどうなっているのか

カテゴリ:【 仏壇

仏壇に限った事ではありませんが、私たち日本人は、Made in Japan = 高品質というイメージを持っています。

今では外国産も非常に品質が良いですし、品によっては日本産よりも優れているものが多数ありますが、今までの歴史などもあり日本製にこだわるという人もやはりまだまだ多くいます。

お仏壇も同じで、国産、日本製が欲しいという人はまだまだ多いのです。
ですが、お仏壇においてはこの「国産」「日本製」というカテゴリーにおいては少し注意が必要になるからです。

ここでは国産というのはどういうものを言うのかなど、お仏壇の国産について解説しています。

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前提として今のお仏壇の多くは外国産

仏壇と言えば、いわば日本の伝統工芸品とも言えるものです。
ですから、人によっては全てが日本製じゃないの?と思っている人も多いのですが、現実問題として今のお仏壇の多くは外国産です。

日本で作るより外国で作った方が安いという事や、日本にはそもそも該当の木材が無かったり少数で作れないという事などが主な原因となっています。

そのため、販売店で見てもわかるのですが、展示されているお仏壇のほとんどが外国産になります。
割合で言えば、国産専門店などでない限りは、7~8割は外国産と思ってもいいほど、主流は外国産になっているのが実情です。

今の主流の表示は3パターン

今のお仏壇の原産国等の表示においては、下記の3パターンが主流となっています。

  • 国産、日本
  • 日本組立品
  • 海外

いわゆる、日本で作ったもの、海外で作ったけれど日本で組み立てたもの、海外で作ったもの、の3パターンという形になっています。

仏壇の国産の定義も仏壇公正取引協議会が定めている

前回の話で出てきた、仏壇公正取引協議会。
実は、ここがお仏壇の国産とはどういうものを国産というのかという定義を決めています。

色々賛否両論はあるかと思いますが、まずは確認しておきましょう。
唐木仏壇の国産の定義, 金仏壇の国産の定義

これを見てまずあれ?と思うのが、いわゆるモダン仏壇、家具調仏壇などにおいては定められていません。

国産=全てが日本で取れた木材、日本で加工しているわけではない

公正取引協議会が定めたルールで個人的にどうかと思うルールの1つではあるのですが、国産=全てが日本で作られたというわけではないという事があります。

どういう事かということを下記に解説していきますが、まずは、唐木仏壇の製造の工程を公正取引協議会のHPより少し抜粋してみますと、

  1. 使用木材
  2. 木地
  3. 宮殿
  4. 彫刻
  5. 塗り
  6. 組立・仕上げ

となります。
この材質と、5工程が製造にあたっての工程になります。

多くの人は、国産とは、上記全てを国産、日本で作っていると思うかもしれませんが、仏壇においての国産の定義ルールはそうではありません。
厳密に言えば下記の通りとなっています。

  1. 使用木材(輸入でも可)
  2. 木地(日本で行う)
  3. 宮殿(海外でも可能)
  4. 彫刻(海外でも可能)
  5. 塗り(日本で行う)
  6. 組立・仕上げ(日本で行う)

となります。
1の木材に至っては、日本のものかどうかなどは気にしていませんし、3と4に至っては、日本で作っていなくても国産と言って大丈夫と定義されています。

もっと言えば、下記のように詳細解説されています。

主材料及び心材の原産国にかかわらず、製造工程(木地、彫刻、宮殿、塗り、組立・仕上げの5工程をいう。以下本表において同じ。)のうち、木地、塗り、組立・仕上げの全てが日本で施工されているもののほか、組立・仕上げの工程が日本で施工され、他の4工程の一部が日本で施工されることにより、付加価値の過半が日本で施工されたと認められるものであって、公正取引委員会及び消費者庁長官の承認による運用要領に定めるもの

仏壇公正取引協議会のHPより

希少な木材もあるため色々国産として作るのが難しいのはわかるのですが、海外の木材を使い、海外で作られたものもあるけど、半分は日本で作られているから、国産品ですと謳えるのも少しひっかかるという人もいるかもしれません。

一番難しいのが「組立・仕上げの工程が日本で施工され、他の4工程の一部が日本で施工されることにより、付加価値の過半が日本で施工されたと認められるもの」ですね。

これを証明および証明するのって凄く難しいですし、例えば、全部海外で作られてきたけど、修理などでいったん解体し、再度組み立てて仕上げなおした=国産品となる可能性もゼロではないし、そう販売するお店もいる可能性もありえます。

安すぎる価格の国産は要注意

国産仏壇というと、日本人の私たちからしてみれば、高品質・高機能といったいわゆる“高いけれども質も良いもの”というイメージを抱きます。

そもそも仏壇は誰もが簡単に作れるものではありません。
いわゆる伝統工芸的なものになりますし、職人とまではいかなくともそれに従事している人達が作っていくものになります。

と言うことは、それにかかる人件費というのは当然ながら高くなってきます。
デザインや質が複雑になればなるほど、当然作るまでの工程も複雑になり時間を要します。

にもかかわらず、お店などによっては国産のお仏壇が1万円といった値段で販売されている場合があります。

常識的に、そして冷静に考えてみたらわかりますが、木材の材料費や加工の人件費などを考えて、全て日本で行ったものが1万円で売れるというのはまずありえません。

もちろん、超小型だったりシリーズ化して量産すれば可能ではありますが、そこそこのサイズで、安すぎる値段の国産品は少し注意が必要です。

お仏壇の国産はどこからどこまで国産なのかを注意する

今の表示ルールでは、お仏壇の国産というのは原産国:日本といった表記しか定められていません。
ですから、どこからどこまでが国産および日本で作られたものかというのは実際にはわかりません。

しっかり全部完全に国産で造っているお仏壇もあれば、ギリギリ半分は海外で残りは日本だから国産という表記をしているお仏壇もあります。

国産のお仏壇が欲しいという方、特に純国産が良いという方がもしいれば、しっかりどこからどこまでが国産なのかというのは確認しておいた方がいいとも言えます。
ただ、今の時代では全てが国産というのは非常に僅かです。

そもそも木材自体が日本に既に無い、超希少価値の木材になっているので採取が難しいという場合、もう輸入に頼らなければ作れません。
特に黒檀の木材などは現実そうなってきていますし、国産の黒檀は非常に少数になってきています。

そもそも今の外国産のお仏壇も質は非常に高い

これもそもそも論になるのですが、お仏壇は日本でしか基本的に流通しません。
ですから、海外の工場で作ったりしていると言っても、そこの陣頭指揮を執っているのは当たり前ですが日本人です。

なぜなら、海外ではお仏壇を造るという事がなかったため、日本のお仏壇メーカーが安い海外に工場を作り、そこで製造のノウハウを現地でしっかり教え込んで作っているというのが今の流れです。

ですから質としては日本製と比べてもよほど細部にこだわったというものなら別ですが、そこまで素人目に見てやっぱり海外製だなという程のレベルのものはなくなってきていると考えて良いと言えます。

個人的にもし今お仏壇を買うとなると、そこまで国産にこだわる必要もないと思っています。
自分が買うのなら、デザインや使ってる木材などを総合的に見て、ベトナムや中国で作られたお仏壇でも特に問題無く買います。

とはいえ、やはり日本製が良いと考える日本人は多いですし、実際に接客をしていた頃も国産仏壇が良いんですという人は一定数いらっしゃいました。

そういう方には色々説明しながらやっていましたが、ネット販売も主流になりつつある今、知らないまま買っているという人も多いでしょうから、国産仏壇を買いたいという方はしっかりとこういった背景などを知っておいて選ぶようにしていきましょう。


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