仏具の仏膳椀・霊供膳の意味や読み方と役割
正しい選び方や正しい使い方と宗派での違いについて

仏壇に祀る仏具の中には、普段の日常には使わなくとも、法要の時などに主に使われる仏具といったものもあります。

今回ご紹介する仏具もまさにその1つで、法要時などによく使われます。

仏壇仏具の関係者でなければ、そもそも読み方もわからないといった事も多く、どう選んでどう使うのかというのも見ただけではわかりにくい難易度の高い仏具になります。

今回はそんな仏膳椀・霊供膳について解説しています。

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仏具の仏膳椀・霊供膳について

簡単に一言で言えば、仏様にお供えする精進料理のお膳になります。

読み方が色々あり、仏膳椀(ぶつぜんわん)、供養膳(くようぜん)、霊供膳・霊具膳(りょうぐぜん)、御霊供膳・御霊具膳(おりょうぐぜん)などのように、色々な呼び名がありますが主に意図するものは同じと考えて問題ありません。

この御膳は4つの椀と高坏という5つの器から成り立ち、そこに一般的には一汁三菜精進料理を並べ、感謝と供養の心を示します。

ただし、このお膳は浄土真宗では使われず、浄土真宗以外の宗派で使われる供養仏具になりますので、浄土真宗の方は注意しましょう。

これら5つの器から成り立つ仏膳椀・霊供膳は、それぞれの器の呼び名や何を御供えするのかというのも決まっています。

【左下】親碗(おやわん)
ごはんを盛るための器
【右下】汁椀(しるわん)
お味噌汁やお吸い物のための器
【左上】平椀(ひらわん)
和え物・煮物のための器
【右上】壺椀(つぼわん)
煮豆・胡麻和えなど和え物のための器
【中央】高坏(たかつき)
漬物など香の物を盛るための器

それぞれ決まりがあるので、くれぐれも間違いの無いように供えるように注意しましょう。

また、置く場所などもそれぞれに決まっていますので、下記の画像を参考にしてください。

実際に器に料理を載せたイメージだとこうなります。

実際に仏壇内に置く場合の向き

実際に仏壇内に仏膳椀を置く際には、仏様が食べやすい位置で置く必要があります。
そのため、親椀・汁椀・お箸のある方とお仏壇の奥が向き合うように置きます。

また、お箸は必ず取りやすいようにと、膳の箸に乗せておくのが一般的です。

ただし、この置く場所や置く向きなどは、宗派や地域などによって、変わる事がありますので、事前に確認しておくようにしましょう。

毎日のお参りではなく法要時の御供えとして

毎日のお参りなどでは、仏飯器や茶湯器にご飯やお茶などを盛りますが、この仏膳椀や霊供膳などは主に法要の際の御供えとして使われます。

  • お葬式
  • 初七日
  • 四十九日
  • 百カ日
  • 祥月命日
  • 初盆・お盆
  • 春・秋のお彼岸

などに、これら仏膳椀・霊供膳を御供えします。

また、お仏壇を新しく買ったり買い換えた後などに行う「開眼供養」の際にも、これら仏膳椀・霊供膳をお供えするのが一般的です。

仏膳椀・霊供膳の選び方と手入れ方法について

基本的に、最初にも書いたように浄土真宗以外で使われる仏具になります。
浄土真宗では故人は浄土に行き仏となるという考えがあるためで、霊供膳は使いません。

浄土真宗以外の宗派の場合は、使う場合も特にこう選ばなければならないといった決まりやルールなどは存在しませんので、仏壇の材質や色味や予算と合わせて選びましょう。

素材・材質について

仏膳椀・霊供膳も他の仏具と同様、材質などや色など色々な種類があります。
主に多いのが、安価で手入れが楽なPC製(プラスチック製)と、質感が美しく高級感のある木製や漆器のものが主流です。

材質や素材については、どれが良いといったものは一長一短で、下記に記載の通り、それぞれに特徴がありますので、目的や用途や予算に合わせて選びましょう。

PC/プラスチック・陶器・真鍮・アルミ・木製など仏具の素材や材質について
仏具に関しては一言で表す事が難しいほどに種類がたくさんあります。 代表的な具足関連の仏具だけでも、十数種類にもわかれ、そこに細かな仏具を入れていくと数は膨大になります。 た…

色味なども、全てが朱色で仕上げた総朱色や、器の外側が黒色、内側を朱色で塗った黒内朱色など、それらに少しフチを金色に仕上げた色など様々です。

色もどうしなければならないといった決まりはありませんので、お仏壇に合わせて選びましょう。

お手入れについて

仏膳椀・霊供膳は普段の御供えでは使われない仏具のため、手入れして保管する必要があります。

特に材質が漆器や木製の材質の椀の場合は、手入れを怠るとせっかくの高級仏具が台無しになってしまいますので、注意しましょう。

漆器の椀を使う際には、ご飯や汁物など高温のまますぐに盛り付けたりしないようにしつつ、強くこすったりせず、中性洗剤で優しく洗浄するといった事を心がけてください。

また、水気にもあまり強くないため洗浄後は自然乾燥などではなく、布でしっかり水分を拭き取ってあげる必要もありますので注意しましょう。

しっかり手入れした後は、日光を避けて保管するようにしましょう。
手入れが面倒という方の場合は、プラスチック製の膳と椀にすれば簡単な手入れで済みますのでそちらがおすすめです。

いまどきの精進料理について

最近では技術や色々な進歩の事もあり、精進料理の在り方なども多少変わってきています。

昔では最初に記載しているように、しっかりとそれぞれの精進料理を造り御供えするのが一般的でしたが、最近では簡易的にレンジでチンして作ったり、湯煎するだけで作れる精進料理セットなども用意されています。

この辺りは色々な人が思うところもあるかもしれませんが、仏壇仏具店も商売という事もあり、こういったものを用意しています。

また、正式な椀は4椀+高坏の5つの器になりますが、最近の仏壇が小型化してきているといった事もあり、こういった5つの器の椀が入らないといった仏壇も多く存在します。

そのため、そういった小型や中型の仏壇用に、ご飯用の親椀、味噌汁用の汁椀、高坏という2椀+高坏の略式型の仏膳椀・霊供膳なども用意されてきています。

色々な種類が用意されていますので、お仏壇に合わせて選び、しっかり法要時に間違いのないよう準備しておきましょう。


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