古くなったり買い換えで古い位牌を処分する時の正しい方法と閉眼供養やお焚き上げについてのまとめ

  • 2016.09.23
  • 2020.04.06

位牌 仏事などの解説

今ではお仏壇は買わないけれども位牌だけは用意しているという方も多いかと思います。
そんな位牌ですが、場合によっては処分をするという場合もありますが、多くの人にとっては、その手段や方法がわからないはずです。

そのまま捨てていいのか、どこかにお願いするのかなどなど悩みますが、今回はそんな位牌を処分しなければいけなくなった時の正しい処分方法について解説してみたいと思います。

そもそも、位牌を処分しなければいけない時はどんな時か

位牌を処分する場合、多くは2パターン存在します。
1つは、文字通り位牌が不要という事での処分、もう1つが位牌の作り替えによる古い位牌の処分です。

作り替えに至っても、色々あります。
傷んだから、古くなって汚れてきたから、1人の位牌から連名の位牌へ、そして、三十三回忌を迎えてのパターンが主になります。

三十三回忌を迎えてお焚き上げをするのはなぜなのか

そもそも、仏教の世界においては、故人はこの世の未練を断つため、亡くなった後の30年間は修行をするとされ、その後に霊界へ行くと言われており、30年間の修行を終えた後の三十三回忌を一つの区切りとする事が一般的になっています。

もともと、お位牌には戒名が書かれたものと、先祖代々の霊位と書かれたものがあるかと思いますが、個々人のお位牌はこの三十三回忌を迎えた時にお焚き上げの供養を行い、先祖代々の位牌と合肥することになります。

三十三回忌までは通常通りのお位牌でお盆やお正月、命日などは迎え入れ、三十三回忌を過ぎた後は、今までのお位牌をお焚き上げした後、先祖代々の位牌に合肥させるようにします。

位牌の処分前にまず確認しておくべき事

位牌を処分しようと思っても、まず確認しておかなければならない事があります。
それが、「開眼供養」が行われているかどうかです。

位牌の開眼供養については、下記に詳細を記載していますので、こちらも参考にしてみてください。
位牌の購入後の流れ – 49日法要の開眼供養や魂入れについて

宗派および住んでいる地域や風習などによっては、この開眼供養を行わないという場合もありますが、多くの場合は行っているかと思います。
その場合、開眼供養の逆にあたる「閉眼供養」を行わなければならないのです。

開眼供養と対になるものになりますが、開眼供養では魂入れなどと呼ばれていたものの逆で、御魂抜きやお性根抜きとも呼ばれています。

意味も同じで、位牌に込めた魂を処分するために、その位牌から抜いてもらい、位牌の役割を完了させる法要になります。

開眼供養で魂を位牌に入れているのに、閉眼供養を行わずに位牌を処分するという事は、先祖や故人の魂が入ったまま処分する事になってしまいますので、絶対にしてはいけません。

そのため、位牌の処分時には開眼供養をしているのかを確認する必要があり、しているなら、しっかり閉眼供養の法要を行うようにしてください。

閉眼供養のやり方や方法と必要な費用と相場

閉眼供養は開眼供養の対にもなるため、基本的な流れとしては開眼供養と同じで、菩提寺の僧侶に依頼をすることになります。

開眼供養と同様で菩提寺がない、近くにないという場合などは、お葬式やお墓をお願いした寺などに問い合わせるのが一般的です。

法要の1種でもある閉眼供養ですが、昔とは違い今ではお布施のみで行っているお寺が増えています。
もちろん、金額は地域などによって変わってはきますが、だいたい数万円というのが相場になっています。

それでも、不安だし分からない…と悩むようであれば、直接お寺に相談しても問題ありませんのでお寺に相談してみてください。

閉眼供養後の古い位牌の処分はお寺に任せる

供養を終えた位牌であれば、既に故人の魂は宿っていません。
そのため、ただのモノとなり通常の家具などと同じ処分で問題ないため、一般ゴミとしても処分自体は可能です。

ただ、長年魂が宿っていた魂の入れ物となっていたものですから、一般ゴミとして捨てるというのも心理的に負担が大きいという方も多いはずですし、感謝を込めて法要後もしっかり供養して処分したいという方も多いはずです。

そういった場合は、お仏壇の処分とは違い、位牌は菩提寺におさめるのが、本来の処分の仕方になります。

お寺などでは、お焚き上げを行い古い位牌であったり、御札などをまとめて焼いて供養してくれます。
よくお正月などにも、去年の御札などを納める事があったかと思いますが、イメージとしてはそれと同じです。

費用はいくらというのは決まっておらず、お寺によって変わってきますので、お寺にご相談ください。
ただ、そこまで高額になる事もなく、数万円程度が相場としての価格になるのではないかと思われます。

とはいえ、今では菩提寺など決まったお寺が無いという方も多いです。
その場合、どこにどうやって依頼すれば…断られたりしないか?と悩む方も多くいます。

そういう方は、自宅まで宗派に合わせた僧侶が来てくれて、閉眼供養もお願いできる「てらくる」というサービスがおすすめで、費用もわかりやすく一律のため、いくら用意すれば…といった事で悩む必要もありません。
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環境問題で焼却できないお寺も増えている

今までは多くのお寺で、お焚き上げとして焼却を行ってくれていたのですが、今は環境問題などが考慮されて、供養は行うものの焼却をしない、もしくは焼却のみ外部に委託しているというお寺も多くなってきています。

また、滅多にない事ですが、悪徳なところにお願いすると、供養などをしたとみせかけて、ただのゴミ捨てで処分している場合もあったりするので、供養証明やしっかり供養しているかなどが確認できる方が望ましいとは言えます。

同じように、近くにお寺がないという方向けに、今の通販などの流れもあり、ネット申込みで供養を行ってくれる業者などもあります。

多くは遺品整理などを扱う業者になりますが、そういったところはどこかと提携して焼却できる仕組み作りをしていて供養証明も発行してくれます。

今のインターネットの発達などや家族環境の変化などもあり、菩提寺がないという方も多いはずです。
そういった場合、閉眼供養のために、供養で来て貰いしっかり法要を終えたは、焼却供養をしてくれる業者にネットでお願いするという形も可能です。

現代ならではの方法ですが、今ではこういった方法も主流の1つになってきています。

位牌の処分をする際には、必ず開眼供養を行ったかを確認し、閉眼供養を滞りなく行って古くなった位牌に感謝をしながら処分していきましょう。
もちろん、作り替える場合には、また新しいお位牌に開眼供養を行う事も忘れないようにしましょう。

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  • 公開日:2016.09.23
  • 更新日:2020.04.06

カテゴリ:位牌, 仏事などの解説

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